先輩の彼女



「でも…先輩は、その人のことが好きなんですよね」

「……まぁ、奪ってやろうと思ったこともあるくらいには」



「好きだったと思うけど」…最後の言葉は、呟いたように小さかった


あの女の人は先輩の好きな人
でも…先輩のお兄さんの婚約者


滅多に見れない、先輩のあの笑顔には
…その裏には、どんな想いが込められていたのかな

それは、あの時、一傍観者だったあたしには理解できないほどのもので



「…俺は、」



先輩がゆっくりと話しだす