「…盗みじゃないですか?」

「違う。俺が卒業するまで借りてるだけ」



あたしが聞いたことだけど…どうでもいい

泣かせてよ

また1粒、落ちた



「…ここ秘密の場所だけどさ、あんたは特別に許してやるよ」

「…もう来ないので安心してください」

「そうじゃなくて、コレあげる」



その言葉と同時に、あたしの足元に鍵が落ちた

銀色の小さな鍵



「泣きたくなったらまた来ていいよ」



この出来事がきっかけであたしは屋上に通うようになった