「…あたしはあの女の人に似てるから、先輩が少しだけ構ってくれるのも、わかっちゃったよ」



あたしはただ、先輩が好きなだけだったのに

先輩の彼女になりたくて頑張ってたんだよ

…先輩が違う人の面影を思いながらここにいたことを、知らないまま


言っちゃった
もう、ここにはいられない



「コレ、返します…いらないから」



鍵を出した


先輩は何も言わず、手を出してもくれなかったから、鍵を置いて屋上を出た