先輩の彼女



楽しそうに話す二人

先輩は後ろを歩くあたしにも気付かない


…先輩、彼女いたんだ


知りたくないことを知って、すごく悲しいはずなのに、不思議と、取り乱すことなく

あたしの見たことのない笑顔で彼女に笑いかける先輩を、見つめていた




ふと、先輩が女の人の髪に触れた

それだけ、たったそれだけなのに


彼女への先輩の想いが…痛いほどあたしにも伝わってきた