「ああ、小塚君に聞いたら君は一人で勉強してるって言うから、ちょっと心配になってね」



先生は、はにかんだような



とても感じのいい



笑顔を見せながら



そう言った。





「そうなんですか・・・。ごめんなさい」





先生に心配をかけてしまって



申し訳ない気持ちになるあたし。










「僕は全然かまわないよ。いつも小塚君と一緒なのに君の姿が見えなかったからちょっと気になっただけだから」





他の子たちもいるのに



あたしのことを気にしてくれた先生に



素直に感謝したいと思った。











「ありがとう、リュウイチ先生・・・」










あたしの言葉に



先生は何も言わず



ただ頭を撫でた。






思ってたより



かなり大きな



手のひらだった。