リュウイチ先生は あたしと目線を合わせるように しゃがみこんで言う。 「坂下さん・・・?」 先生の瞳は とっても澄んでいて 見ていると吸い込まれそうになる。 何も言わないあたしを リュウイチ先生は 心配そうに のぞきこんだ。 「一体何があったの・・・?もう大丈夫だから・・・」 もう大丈夫・・・。 リュウイチ先生の声は あたしの心の中の いろんな壁をいっぺんに超えて 一番奥の柔らかいところへ しみこんでいく。