あたしとリュウイチ


あたしは今度は



問題集と解答集を



やっていたページ同士で挟んで閉じ



立ち上がって



物音のするほうへ行ってみる。












「誰かいるの?」










あたしの問いかけの言葉は



庭に少しだけこだまして



すぐ消えてしまう。











「誰もいないの?」










もう一度言ってみても



やっぱり答えは



返ってこない。










しばらく物音のしたあたりを



じっと見つめてみるけど



やっぱり何も変化はない。











しょうがなくあたしは



また元の場所に戻って



問題集と解答集を開く。











ガサガサガサガサッ











今までより



かなり大きな物音だった。










あたしの背筋に



悪寒が走った。