あたし達は
荷物を置いて
勉強道具を持って
大広間に向かう。
予想通りに
大広間には既に
小塚がいて
頼んでもいないのに
あたしの分も
場所をとっていた。
「おう、マミ。こっちこっち」
いつものように
おおげさに
手をふる小塚。
あたしの横で
高下さんが
嬉しそうにしている。
結局三人で
その場所に
座ることになった。
あたしは何も言わず
テキストと問題集を
さっさと広げだす。
「ねえ、小塚君って勉強もできるよね」
「そうでもないで」
「そんなことないよ。それにスポーツも得意でしょ」
「まあまあやで」
そんな二人のやりとりを
無視してあたしは
さっさと予習を始める。


