民宿に到着するとまず プリントに書かれていた 割り当てられた 部屋に向かう。 あたしは 顔と名前くらいは かろうじて知ってる 女の子達と同じ 三人部屋だった。 「こんにちは。坂下さん。よろしくね」 リュウイチ先生の 数学のクラスで一緒の 高下という 女の子が話しかけてくる。 「こんにちは。よろしく」 あたしはもちろん にこやかに 返事をする。 さすがに女子の部屋まで 小塚は入ってこれない。 せいせいしたような 少し寂しいような 複雑な気持ち。