今年の夏は



ちょうど終業式の日に



やってきた。






梅雨明け宣言と共に



いっせいにセミが



うるさいほど鳴き始めた。










『なあ、マミ。お前って学校で友達おらへんのか』



夏期講習初日の休み時間に



小塚がそんなことを聞いてきた。






『別に・・・いないわけじゃない』



これは半分ウソだった。





ずっと一人でいると



まわりの女子から変な目で見られるので



とりあえずお昼ごはんくらいは



一緒に食べているけど



本当に友達かと聞かれると



自信はなかった。





でもそんなこと聞いてきたの



小塚が始めてだった。