大きな瞳で俺を真っ直ぐ見つめる。



もしかして考えた結果がこれか?



確認しなきゃ分かんねえの?



好きとか聞かれても恥ずかしくて言えるわけねえだろ。



俺はたまたまポケットに入っていたマジックを手に取った。



そして未乃里の片手を取り、キュッキュッとペンが手の甲を滑らせる。



わけの分からない彼女は俺と手を交互に見てくる。



キュッ



最後の一文字を書いて手を離す。



「未乃里は俺が好きなんだろ。
じゃあ問題ねーだろ」



文字を見た未乃里はりんごみたいなほっぺをして首を傾げた。



これ以上は言えねえよ。



ちゃんと自分で考えてくれよ。



俺の鈍感お姫さま。