髪に

額に

瞼に

鼻先に

頬に

唇に





貪るように、啄むように、苦しくなるほどキスをする。





「疲れてない?」





今さらだが、ありさは帰国したばかり。





「ん……大丈夫。」





ゆっくりと体に手を這わして行きながら服も剥いでいく。





ありさも俺のスーツに手を掛け、体に手を這わしていく。





ソッと触れるありさの手に全神経が集中する。





体に舌を這わせれば、ピクリと反応し艶かしい声が漏れていく。





「宗士っ………もぉ、…っ。」


「ありさっ…。」





無我夢中で攻めて、欲して、欲をぶつけた。





今日、俺達は夫婦になって家族になった。





絶対逃がさない、離さない。












グッタリとしたありさから静かな寝息が聞こえてくる。





俺も30だし、長い長い片想いも終わり、初めて体を重ねたのにも関わらず敢えて避妊はしなかった。





これで子供が出来れば喜ばしい事だけど、まぁ出来なかったら出来なかったで。





グイッと体を寄せれば、ぴったりとくっつき手が背中に回る。