桔梗の場合。

そうこうしている内に、目的のコンビニに着いた。

もう少し、一緒にいたかったのになーなんて。

そんな気持ちに全く気付いてないみたいだけどさ。

グレるぞ?

「き、じゃない、桜。
何にするか決まった?」

そういう気遣いにきゅんとしない女の子なんていないよ?

好きな人なら余計に。

「お菓子はこれとこれとこれ。
んで、アイスは………。」

手を伸ばすのをやめてお兄ちゃんを見つめる。

じーっとお兄ちゃんの目を。

すると少し苦笑いで見つめ返された。

どきどきどきどき

「…………。」

「……………。」

逸らしたら、負け。

「…………わーかった。
わかったよ、わかったから。」

「やった!ではあたしが好きなのを選んで下さい!」

きっとお兄ちゃんはバニラ、グリーンティ、クッキー&クリームを選ぶ。

あたしがずっと好きだったから。

きっと、迷わない。