蝶と龍


気づくとアゲハが起きていて、俺の膝の上に立ち俺の顔を舐める

「お前はずっとそばにいろよ」

アゲハは俺の言葉が分かったのか"キャン"と吠えた

フッ


アゲハを床に降ろしてやると部屋中を走り回ってる

それを見つめていると机の上で携帯がなった

知らない番号…
とりあえず出るか…

「…」

『奈央!!!!』

慌てたような陽那斗の声だった

「どぉした?」

『夜李が…連れていかれた…』

夜李なら大丈夫だ…

「お前どこにいる?」

『学校の三階のトイレ』

「すぐ行く。」

陽那斗の脅える顔が頭をよぎる

俺は溜まり場にいたやつにアゲハを頼みバイクをとばす