蝶と龍


ぎゃはははと笑う夜李と麗


『…ごめん』

「別に」


陽那斗に言われたのが初めてじゃない

徹さんにも千夏さんにも…皆に言われてきたから慣れてる


あの頃の俺は常にニコニコしていた

今の夜李みたいに…


俺が変わったのは…あの事件が起きてからだ


『陽那ちゃん何時に帰る?』
麗は電話しながら聞く

たぶん徹さんだろ

陽那斗は携帯を見て時間を確認した
『帰ろうかな』

『わかった。もうすぐ徹さん来るから』