蝶と龍

一人掛けのソファーに千夏さんが座り、三人掛けのソファーに俺達は座る

夜李は藍斗と楽しそうにじゃれてる

『藍斗は夜李が好きだなぁ』

千夏さんの目はすっかりお父さんの目になっている


しばらくして陽奈乃さんがコーヒーを持ってきて、千夏さんの向かいにある一人掛けのソファーに座った


『今日来てもらったのはな…最近白鷲組の動きが怪しいんだ』


お父さんの目から組長の目に変わり、千夏さんが口を開く

『別にそれはいいんだが…白鷲組がダークホースを動かしてるみたいなんだ。…まだ高校生だといいのに…使うなんてな…。そのダークホースがうちの娘を狙ってるらしい。うちの組員に守らせるのが筋なんだが…あいにく学校の中までは守れない…。そこでお前達に頼めないだろうか?』