パシッ
『奈央!これ以上やったら死ぬ』
俺の手を止めたのは麗
目の前にはぐったりしてか細い息をして倒れている女
「陽那斗が最低だ?ざけんじゃねぇ―!!!最低なのはお前だろ!!!お前が罵っていい奴じゃねぇんだよ」
女にそれだけ叫ぶと奥の部屋に足を進めた
扉の先には、手足を縛られ身体中に傷があり顔はあちこち腫れ上がっている陽那斗の姿があった
くそっ
俺は陽那斗の手足を解放し抱き締めた
「ごめん……守ってやれなくて…………」
陽那斗は起きる気配がない
そっと抱き上げ部屋を出る
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