「俺とキスしてみない?」

俺はここにいる!

そう、思いを込めて。

じっと見つめていた目が、徐々に開かれる。

半ば開いて、目に光が宿る、と。

「ぁ」

小さく、りんごはつぶやいた。

ゆるゆると身を起こし、俺をぼんやりと見つめる。