「ねぇ、琉。最初から私の事好きって言ったよね?最初って私を助けてくれた時?」

「えっ!?あー…、まーな…」

しどろもどろに答える琉に怪しさを感じたのか望はじーっと琉を見つめる。

望の視線に耐え切れず目をそらす琉をさらに問い詰める。

「最初っていつー?」

望には敵わない。

琉は正直に答えた。

「望が元彼にフラレた時」

「えぇっ!?」

「俺、隣の席にいてさー。気の強い女だなって…。気になって後つけちゃった」

あははーと笑う琉をジトっと睨む望。

「フラレたとこ見たの?」

「うっ、うん…、まぁ…」

「バカっ!琉の覗き魔!エッチ!」

ボカスカ琉を殴りながら怒る望を抱き寄せて頬にキスする。

「おかげで俺っていう彼氏が出来たじゃん」

うー、と唸りながら琉には敵わないなと、その頬にキスを返す望だった。