*・:ゆめの雫:・*

 私はタクシーを降りて

 先生に聞いておいた 
  
 病室へと急いだ

 夏なのにひんやりとした病院の

 廊下がやけに長く感じた

 それはまるで私と父との心の距離を

 現しているかのようだった

 病室のドアの前に立ち

 大きく深呼吸をして

 ゆっくりとドアを開けた