「隆平が好きな女って、小野理沙だろ?総合病院の」

「・・・ああ」

もう、そこまでわかってんのか。

「安心しろ・・・彼女に被害が及ぶことはない。俺たちがさせねーからさ」

「・・・ありがとう・・・」

「よせやい・・・照れるだろ」

ちょっと恥ずかしそうな琉太・・・・・気持ち悪いぞ?

「本題ってそれか?」

「いや・・・」

違うのかよ。

「霧島って会社しってるか?」

「おお・・・すげぇ急成長してる会社だろ?」

「おう・・・実はな・・・俺の知り合いの話だから、本当かどうかも曖昧だし、まだまだ先の話だと思うんだが・・・」

「おぅ・・・?」

「霧島には一人娘がいるんだが、実は小野総合病院の息子と婚約する予定だったんだよ」

「あ?啓斗さんとか?」

「そそ・・・それがその啓斗?さんが亡くなって、話は白紙になった・・・でも、この前社長が再婚してな」

「再婚?」

「ああ、奥さんは病気で他界したらしくて・・・その再婚した奥さんには子供が2人。しかも男・・・なにが言いたいか分かったか?」

「・・・まさか。理沙と・・・?」

「さすが。そう、その長男をえらく気に入ってるらしくてな・・・理沙ちゃん?と婚約させようって話が出てるらしいぜ?」

・・・・マジかよ。

「本当かどうかは良くわからねーけど・・・でも、霧島に勤めてるダチが言ってた話だから多分本当だと思うが。隆平が本気で好きになった女のことだからな・・・教えておいたほうがいいかと思ってな・・・今すぐにって事でもないらしいけど・・」

「・・・おお・・・」

なんだか頭が真っ白だ。

「俺はお前が幸せであればそれでいいんだ」

琉太はやっぱり恥ずかしそうに言った・・・・・・だから気持ち悪いぞ?