この光景が。
会話が。
その1つ1つを守り抜きたいと思った。
この幸せには終わりなんて…来ないと。
───────…。
静まった倉庫。
残されたのはあたしと空輝だけ。
『……俺』
沈黙を破ったのは空輝だった。
『…何?』
あたしはこの時,この後何が起きるかなんて。
想像すらできなかった。
だってそれはあたしが心から望んでいたことで。
叶わないと思っていた事だったから。
きっと,今死んだとしても後悔なんかしない。
いや…この先の未来が来ないことに後悔するかな。
だって,未来はきっと幸せに決まっているから。
『…紅が好き。』