ゴーストの倉庫は大きく,闇に包まれていた。

あたしの心と同じように深く闇に包まれていた。

きっとこれがあたしの運命で。
あたしの使命で。
「恐怖」はあるけど「後悔」はない。
あたしが総長として,皆の為に出来る事はきっとこのくらいしかないから。

ここで舞蝶を潰す訳にはいかない。
いつまでも,№1として輝けるまで。

歴代として名前が刻まれれば,それがあたしが舞った証。

最後の最後まで舞った総長。

・・・なんて。
自惚れすぎか。


隣を歩く男,柊の隣に立っていればいいだけ。

それだけのことなのに。

頭に浮かぶのはやっぱり空輝の顔だった。

あたしをそう変えたのも,きっと彼。