『紅さん!』
『神楽?』

昼休み,あたしは教室で空輝達と過ごしていた。


神楽はチームの幹部で,普段ここに来る事は決してない。

『なにがあった?』
『ゴーストが倉庫を攻めにくるって…。』


ゴーストは,関東No.10と低めだけどそこらじゅうのチームを潰しに掛かってくる卑劣な奴ら。


『ゴーストってヤバくね?』
『蓮樹,何か知ってるん?』
『知ってるっつーか,あそこの総長って紅の事狙ってるって噂だし。』
『あたし?』


狙ってるって何を狙う?
あたしの地位?
それともあたし自身?


『紅,ゴーストの総長の青田はお前を自分の女にしようとしてるって噂がある。』
『…うん』
『その為に何すっか分かんねぇから気を付けろよ。』



いつもの安心する空輝の声が今日は凄くリアルに感じた。