あたしは空輝が好きなんだと気付いた。

それでも,今までと変わる事はなく,ただただ時間だけが過ぎていった。


時間が過ぎるのは早くて。

桜が咲いていた校庭にはもうすっかり夏の日差しが降り注いでいた。


不良学校とは思えないほど平和な毎日。

平和すぎてあたしは迫りくる悲劇に気付いてはいなかった。