バイクをいじる金属音。
倉庫に響く笑い声。
あたしは今倉庫に来ていた。
『…轟?』
『紅,久しぶりじゃん』
『…だね。』
『集めるか』
『全員ね』
あたしはこのチームの総長として皆をまとめる立場にある。
それなのに,あたしのせいでチームが乱れてしまったら。
それは全部あたしのせい。
『この前,猛火を攻めたのは皆の責任であり,あたしの責任。納得しない奴もいるだろうけど,予定通り同盟を結ぶ。』
『文句ある奴はチームを抜けな』
これはあたしが初めて言ったチーム追放の命令。
でも,仕方が無いと思う。
全てはあたしの責任で,それなのにチームの子を止めさせるなんて本当は間違ってるけど。
馬鹿なあたしにはこれしか思いつかなかったんだ。
『何言ってんすか。』
チームの幹部,慶(ケイ)が言った。

