だから。
皆,あたしの事を認めてくれていなかったのかな?
って不安になる。

族の総長でも実際。
臆病なチキン。


舞蝶も後少しで猛火をぬける。
…そう思っていた。

だけど,舞蝶と猛火には大きな差があった。

それは,総長とメンバーの信頼関係であって。

あたし達には無い力が猛火にはあった。


こんなチームと戦おうと考えていたあたし達は馬鹿だった。…なんて。

今更思ってももう遅いけど。


周りを見渡せば集まる視線。
重なる視線。


その中で最も視線を感じる存在。


あたしは空輝に視線を向けた。

空輝はあたしに本当の事を話せと。言っているようだった。


     -舞蝶の静けさ-Maisei