『昨日の返事はまた今度でいいよ……
今日は花戸についててあげて』





そう言うと、ニコッて笑っていつもの吉井君に戻った。





「うん。ありがとう………
吉井君、いっぱい本当にありがとう。
たくさん助けてもらったね。
すごく頼りになったよ。
吉井君は優しいね。
強いね。

私も吉井君みたいに強くなりたいな……。」





油断したら零れてきそうな涙を必死に抑えながら笑った。




『なに、言ってるん…だよ……』




「私、授業に戻るね!!!
吉井君はどーする??」





『俺はちょっと休んでから行くよ』




「そっか。じゃあ、またあとで…!」




私はくるりと吉井君に背を向けると、


心の中で何度も<ありがとう>と言いながら


小走りで教室に向かった。