保健室に近着くと、私は先回りしてのドアをガラリと開けた。 続けてけいちゃんを担いだ吉井君が入ってくる。 『あら?まぁどうしたの? とりあえずそこのベッドに寝かせてあげてね。』 吉井君は白いシーツの敷かれたベッドにけいちゃんをゆっくりと降ろした。 『で、どうしたの?』 校医の梶山先生はけいちゃんの脈を測ったり、おでこに手をあてたりして触診しながら尋ねた。 …………………。 『愛音ちゃん!?』 吉井君に呼ばれてハッとする。 (答えなきゃ!) 私は震える声で教室であった事を説明した。