『俺のせいだね。

そんなバカな契約にのるなんて…

俺がいつまでも別れる踏ん切りをつけなかったから、自ら俺の前から消えたんだ』





そっか……確か早坂さん言ってたっけ。




マスターと関係をもったことが許せなくて、
電話もしないし、デート中、目も合わせないのに付き合ってたって…





意地になってたって。





ヒドイことしたって。







『確かにね、それも悩んでいたことは事実よ。

いっそのこと振ってくれればいいのにって。

でもね、違うの。

それだけじゃないの……

いちばんの原因は私にあるの』





湯気がわずかにたっているコーヒーをすすりながら、一呼吸おく梶山先生。