む☆げん愛



ここで今までの俺なら

腕を強引にでも引っ張ってキスくらいはしていただろう。






だけど出来ねー。






こんな満天の星空の下、
人気のない場所で、
好きな女が隣で真っ赤になって俺のことを見ている。





なのに手もだせねーなんて……







「だけど、ごめん。

先に話しておかないといけないことがある」






流れそうな涙をゴシゴシこすって俺をキッ!と見るあいつ。








『なんですか?
私どんなことでもちゃんと聞きますから。
ぜんぶ、話してください』