ここで今までの俺なら 腕を強引にでも引っ張ってキスくらいはしていただろう。 だけど出来ねー。 こんな満天の星空の下、 人気のない場所で、 好きな女が隣で真っ赤になって俺のことを見ている。 なのに手もだせねーなんて…… 「だけど、ごめん。 先に話しておかないといけないことがある」 流れそうな涙をゴシゴシこすって俺をキッ!と見るあいつ。 『なんですか? 私どんなことでもちゃんと聞きますから。 ぜんぶ、話してください』