両親は部屋を出て行った。
「お前…ヘマすんなよ。
卒業したら親に話すんじゃなかったの?
別に、今言っちまってもいいんじゃね?」
『……………。』
「おい、びびってんの?」
『………………。』
「なら、最初から興味本位で手ぇ出すんじゃねぇ!!!!」
『・・・言われたんだ。
別れなかったら親子の縁をきるって……。
今後一切、うちの敷居はまたがせない、って…』
「お前バカじゃねーの!?そんな覚悟もなく、それくらいの気持ちで近づいたのかよ?」
そんな奴に俺は“負けた”ってのか…?
旬は今の生活、自分の地位、名誉、富、(ぜんぶ親のだけど)。
‘吉井フーズ’の名を捨てることはできなかったんだ。
‘吉井フーズ’を捨ててまで、彼女を選べなかったんだ……―。
【吉井兄弟の過去。end】

