夏休みも終わりに近づき
夏期講習も終わった







俺は愛音ちゃんを誘った。



もちろんデートなんかじゃない…






参考書を一緒に買いに行こうと誘った





ホントは参考書なんて腐るほど持ってるけど…





でないとOKなんてもらえる訳がナイ…






「遅れてごめんね」





髪をラフにまとめて


Tシャツに短いホットパンツにスニーカー。






いつも少し大人っぽい服装をしていた愛音ちゃんが、今日はあどけなく見える。





『全然待ってないよ?

行こっか。』





セミが、余命を惜しむかのように鳴いている






セミに背中を押された訳じゃないけど、俺は決めていた。






今日はもう1回、告白する。






後悔したくないから…







正直、3回も振られるのはキツい…






だけど、悔いを残したくないんだ…






諦めたくない。






あの時みたいに……―。