『横尾さん?この成績では志望大学はむずかしいかと…』 50歳を過ぎたというのに、 肌も艶やかでふわっとしたパーマがよくにあう担任の伊藤先生は、言いにくそうに呟いた。 大好きな伊藤先生にそんな顔をさせてしまった自分がくやしい… 伊藤先生の目線は私の右隣にも向けられる。 だけど… 私は隣を見ることができなかった。