『“俺の!”って印つけておきながら、愛音ちゃんのこと泣かせてんじゃん…
しかも片想いって…
付き合ってもないのにキスマークとかつけてるんだよね?
きっと、どーせ年下だからわかんないだろーし
そういう大事なとこはあやふやにしててもいい…って考えたんじゃない?』
「そんな!!
早坂さんはそんな人じゃ…」
ナイ。
と言いきれるだろうか?
現に…中谷さんと付き合いながら私とキスまでしている
『…ね?
さっきのに付け加えて…
“男は嫉妬と独占欲の塊”だっていうの…
男はね…
その塊を2つも3つも同時にもてちゃうんだ!』
…チクン……。
私が想定していた最悪の結末……
「もういい…。
わかってるから…。
それ以上言わないで…。」
…クーン。
私の心情を察したのか、
マルが手の甲をなめている
マルは人懐っこいだけじゃない…
人の心に寄り添えるんだ…
私もマルみたいに
寄り添える心をもっていたら…
早坂さんの気持ち、
もっとわかってあげれたのに…
マルの優しさが心に染みる
人はどれだけ泣けるんだろう…
私の目からはまたまた大粒の涙がこぼれおちていた……―。

