そっか…。



早坂さんは事実と向き合えなかったことを後悔しているんだ…







マスターにとってサキさんは、精神状態を保つための要でもあった…







私がもう少し早くに、早坂さんとマスターを梶山先生に引き合わせていたら…









みんながそれぞれの問題に向き合えてたら…
みんなこんなに苦しまずに済んだのかな…








『悪い…
俺、病院戻らないといけなくなった。』






電話を終えた早坂さんが申し訳なさそうに言う







「いいです。いいです。
お仕事ですし…いってらっしゃい!」








『おまえはタクシー呼ぶから来たら乗って帰れ!

今日は…
色々と悪かったな。』








「いぇ…。」







私も謝らなきゃいけない。
梶山先生のこと黙ってたこと…






だけど
言っちゃったら…



私たち…どうなるんだろう?









『それと…

次くるときは、もう1回その格好で来いよ!!

下着もな…

なんって…ハハハ!』