―ガッチャン―






重々しい扉をあけると
眩しい光がさしこんだ







太陽がギラギラと輝いて頭が焼けるように暑い








さすがにここにはいないか…







久しぶりに来た屋上には
以前と変わらず机と椅子が置かれてあった







「はぁ…。」






教室で話すのは気まずいしなぁ…












『…アノンチャン……!』






えっ??






辺りを見まわす







あまりに小さな声の出先がわからない








『…ココ…。ウエ!!』







扉の上を見上げるとひょこっと顔をだしている吉井君






「何してるの!?そんなところで…」







『シーーーーッ!!!!』





タンタンタンタン!!!!!!





誰かが階段をすごい勢いで登ってくる音






『やば!こっち来て!』







わたしは横側にまわって鉄製のはしごを登る






吉井君と2人で寝そべって身をひそめる






―バッターン―







勢いよく開かれた扉






男の子がキョロキョロとまわりを見渡している






『くっそー!いねー!』







男の子はそう呟くと扉を閉めてまた階段を降りて行った……―









『ハッハッ!あぶねー…あぶねー。』







仰向けになる吉井君





「何で追われてるの?」






『えっ?あぁ…

かくれんぼ!!

最後まで逃げきったやつに全員でおごることになってるんだ!』






「へぇ…?

なっ…なぁんだ…

フフ…楽しそうだね?」