ケホッ…ケホッ…






風邪をひいた








きっとこのところの気疲れのせいだ…






でも
ウイルスにちょっぴり感謝する








堂々と学校を休むことができるから…―








♪ピーンポーン♪







あっ…
玄関のチャイム…







♪ピーンポーン♪







そっか!
お母さんいないんだった…







わたしはゆっくりとベッドから起き上がると階段をだらだらとおりた








「はい!?」






予想もしなかった訪問者に目をまるくする









『具合…どぉ?』






「吉井君…どうしたの?」





『これ…

今日中に保護者に見て欲しいプリントと…

今日の課題もってきた!』








「あ…ありがとう……。
でも、なんで吉井君が?」





『ほら!
俺、塾がこの辺だからさ…ついでに!』






「そっか。ありがとう…」






『じゃ!お大事に…!!』






ニコッと笑って帰ろうとする吉井君









「あっ!!待って!!!!!」