それにしても…
「なんか…
また元の部屋に戻ってません?」
出しっぱなしの本や書類、クローゼットは開けっぱなしだし……ハァ…
『そぉ?
前よりはマシだろ?』
とりあえず私は居場所を確保するために片付け始める
もくもくと片付ける私を尻目にパソコンに向かい始めた早坂さん
「お仕事…ですか?
論文終わったのに?」
『あぁ。
俺ら大学病院にいるやつは医療に加えて研究もしなけりゃいけない。
だから家に帰って少しでも時間があれば研究用の資料を作ったりしている……―』
「あんなに勤務してる上に、勉強まで!?
カラダ…大丈夫ですか?」
『さぁな?
そろそろやばいかも…。
おまえ毎日、俺の部屋片付けにきてくれよ!
そうしたらせめて衛生的な環境で寝られるし。
なんってな!?ハハ。』
ボボボッ///
答えは即答でYESだ!
だけど冗談に決まっている
“します!”なんて言ったらまた子ども扱いされるにちがいない
「そっ…そんなことしてくれる人…たくさんいるでしょ?
私だって約束とか…
いろいろあって…忙しいんです…から…」
―カタッ!―
突然立ち上がる早坂さん…
クイッ…あごをぐっと上に引き上げられた//
『約束って?
おまえ…前に告白されたやつとはどーなったんだ?』
鋭い目つきで斜め上から見下ろされる
「さ…さぁ…。
どっ…どうなったって関係ないじゃ…ないですか…。」

