『これ着てろ!!』





「へっ??」





そう言うと



おしゃれなグレーのテーラードジャケットを脱いで
私の目の前に差し出す早坂さん







「…そ…そんなに
似合ってないんですか…」





『…うーん。
まぁ、あれだ!!

そんなハレンチな格好してる子ども連れてたら怪しいだろ!?』





確かに…



それには納得した





「でも早坂さん…フフ。

ハレンチって…

たぶんもう死語ですよ…」





『そーなの!?

いつの間に?

いま何時代??』





「もう!何言ってるんですかぁぁぁ。」




冗談をかわしながら
ジャケットをはおる




一瞬にして大好きな人のにおいに包まれた//





頭の中がマヒしてくる





好き…





好き…





好き…





もう、それしか浮かばなくなってしまった……―