体中の力がぬけて、だらりとうなだれた。
顔を上げる力もなく、ゆるゆる男に身を任せるしかない私…
無気力なカラダは抵抗するのをやめ、
どこからか溢れてくる涙だけが
熱く頬を濡らしながら必死に抵抗を続けていた。
『女の子そんなに泣かせて、何が同意のもとだ?
つまんねーこと言ってんじゃねーよ!』
少し荒げた声に驚いて視線をあげると、男の人はいつの間にか距離を縮めていた。
不可解な物を見る目つきでゆるゆる男を見下ろしている。
「へへっ…冗談!んな、怒んないで。」
ゆるゆる男はそう言うと、私をそろりと下へ降ろし、慌てて車に乗りこんで走り去っていった。

