む☆げん愛



『おい!
お前なんか言っただろ?』






安部君の胸ぐらを軽くつまむ吉井君……






『いぃや…いや…
なにも…いってない……でっやん…す…――ねっ?

あ・の・んちゃん♪』







『ふっ!ざけんな!!』





声がますます荒ぶる






『じょじょじょーだん!!
わるかった!!
…――はなしてくれよぉ。
ほらっほらっ!
ラララ…ラブトークしてたんだって??
しゅんのことじゃ〜ん?』





『ラブトーク?
って…なに??』






吉井君のクリックリの目が困惑気味にわたしを見る







「そっ…そのままの意味だよ……/////」








『好きな人のは・な・し!!』






私がもじもじしていると
けいちゃんが補足してくれた








『愛音ちゃんの??』






「うぅぅぅ……。うん/////」






『おぉぉぉっ!!!!
ついに横尾さんも告白かぁーーーー?????
しゅん〜やったなぁ…♪
初カノばんざぁい!!!!』







小踊りでもし始めそうな安部君






『…――俺、
ではないんだよなぁ?』






沈んだ表情の吉井君の視線が突きささる






「…――うん。
ごめんなさい………」







ずっとあやふやにしてきた返事を
こんな形で伝えることになるなんて…――








吉井君……


本当に…ごめんなさい。





もっと早くに、
きちんと伝えるべきだったね…――