『ねーちゃん、貸しがあるだろ?

俺が水泳もサッカーも辞めたこと…母さんには絶対に言わないでくれ!

俺が自分でなんとかケリをつけるから!
それまでは絶対に秘密だからな!!』








「……わっ、わかったよ…」







ボソッと呟いて自分の部屋に入っていく優成








自分でケリをつけるって…






なんだか優成が急に大人びた気がした…――







優成も私と同じ気持ちだったのかな?
お母さんの中に自分があるような感覚








こんな年齢になって、
そこから分離しようとする私たちは…――








なんて幼かったんだろうね…――







……
………
…………







ふわっとベッドに身を預ける






キィとスプリングの音がした







うすピンク色のシーツに顔をうずめると






心までもがピンク色に染まっていく…――







あぁ…




早坂さんにまた会える////






ポケットから携帯を手繰りよせると、先ほど登録されたばかりのアドレスを見る







携帯の画面を見ながら
にやけた顔が治らない…







その日の夜は
今までに味わったことのない幸福感に包まれながら眠りについた