『うーん…
でも参ったなぁ。他に頼める人と言えば…――

さっき、ねーちゃんに声かけてた鼻ピアスの人いたじゃないですか?

あの人うちの中学の卒業生なんですよね…

今年S高に入ったんですよ!実は頭いいんです。

あの人しかいないか……』






挑発するような口ぶりで言う優成





S高と言えば全国でもトップ3を競うほどの有名な私立の高校だ











『ほぉー…
S高は俺の母校だ。
あんな身なりのやつは俺の頃はいなかった。
S高もずいぶんと落ちたものだな』






早坂さん…S高出身なんだ
やっぱり頭いいんだなぁ








『そーなんですよ!
そのギャップが女に受けて、毎晩女の子とっかえひっかえしてるんですよ。』








『おまえ自分のねーちゃん見てみろよ?
こんなにポーッとしてたら一晩で食われちまうぞ?』






『まっ、もし食われちゃったとしても
俺はねーちゃんが勉強さえしてくれれば問題ないんで……』






これが恥ずかしい話だということくらいわかる








でもどんな顔をしたらいいのかわからず俯いたまま顔を上げられずにいた