『まぁ…もう高3だし、自分で考えるでしょ!』





『冷たいわねぇ。
さっきは余裕なさそーにも見えたんだけど?』





『ハハ……何言ってるんですか!!』






本当は……




(「早坂さん……
ずるいです……優しすぎで…す。女の子はこぉーーーんなことされたら、みんな好きになっちゃいますよ…」)






あいつのこんな言葉を聞いてドキッとした……






なんて乙女みたいなこと言えるわけねぇよ!!






『そうなの?
それなら…
この間、話した件のことなんだけど……
考えて…くれた?』






『あー……

いいですよ?』






『きゃー!!本当に?
ありがとう!!
じゃあ、これから…よろしくね!!』







少女のような歓声と笑みを浮かべる中谷さん。






『あっ!!
次の急行がくるわ。
じゃあまた明日ね!
お疲れさまー!!』






『お疲れさまです!!』





ヒールをコツコツ鳴らせながら人の波に消えていく中谷さんを見送った。