『は?エスパーってなに?なにか考えこんでると思ったら……
思ってることがあるなら言葉で伝えろ!
隠すんじゃねぇ。
ひとりで結論だしてんじゃねーぞ!!』






ほら…
やっぱりエスパーだよ。
私のいけないところ……





“ひとりで勝手に考えて結論をだしちゃう”






知られちゃってるもん。






『まぁまぁ。
早坂先生も落ち着いて…

あなた名前は?』






私のいけすかない態度に少し熱くなってしまった早坂さんをなだめるように言う中谷さん。






「よっ…横尾 愛音です…」




『愛音ちゃんね?
かわいい名前ねぇ〜!
わたしは
中谷 美優[なかたに みゆ]
助産師よ!よろしくね!?』




『で、おまえはこれからどーするの?
俺、きのう当直だったんだよね』






わたしの隣から威圧感が漂ってくる。






「う〜んー……
とりあえずコンビニで立ち読みでもして考えます。
それでは!!!
お世話になりました!」





私はそう言うと、逃げるようにその場を立ち去った。




2人とも疲れている。





私なんかに構ってたらいつ家に帰れるかわからない。





これ以上わたしのワガママで2人を付き合わせるわけにいかない……





そう思ったんだ。