「気をつけてね!」





『ねーちゃんこそ気をつけろよ!
何したんだよ?母さん目がすわってるぞ!?』





ゾクッとした。勉強もせず遊びに出たことを言われるのかな……







私はおそるおそるリビングの扉を開けた





「ただい……ま……」





ソファーに腰かけて背を向けているお母さん。





背中から殺気が漂っている。





「じゃあ、私2Fにあがるね……」





きびすを返して立ち去ろうとしたとき!!!






『愛音ちゃん…』






低く小さな声。






「な…なに……?」





『今日は図書館でけいちゃんとお勉強する!
……じゃなかったの?』





「へっ??」






『お母さん今日は
入院しているお友だちのお見舞いにM医大に行ったの……そしたらあなたたちが産婦人科の待ち合いにいるじゃない!
どういうことか説明してちょうだい!』