観客席にいる彼と目が合う。 恭介……。 あっちもあたしと目を合わせてる。 ――恭介から目が離せなくなる。 「………っ!!」 ニッコリと笑ってくれた。 口ぱくで何かを伝える彼。 “凄くいい歌” 恭介……。 あたし恭介の為に歌ってるんだよ? だって恭介があたしを見てくれてるんだよ? やっぱり、 こんな気持ちにさせるのは、恭介だけ。 溢れ出すのは“好き”という気持ち…… 恭介が大好き……。