「驚かさないでよ…」 「ごめんって」 「みんなも笑わないで……」 は、恥かしいよ…。 「ぷはっ!! 琉莉チョ~ウケる!! 女の悲鳴じゃねぇ~」 「か~な~た~!!」 もうっ、失礼なんだから!! 「じゃ、俺は行こっかな」 「えっ…もう行っちゃうの?」 まだ来て間もないよ? 「また終わったら来るよ」 恭介はそう言って、帽子を深く被ると、客席の方へ向かっていった。 「奏太、涼平、舜哉…」 「ん?」 「どうした?」 「琉莉…?」 あたしは深呼吸して言った。 「頑張ろうね!!」