そう思ったら、なんだか気が楽になった。



というか、むしろ新しい思いが生まれた。



栄光には、雨宮祥也には彼自身の世界一がある。



俺はその世界一を越すんじゃ無くて、新しい世界一になるんだ。



雨宮祥也とは違う、世界一になる。



雨宮祥也の世界一と俺の世界一があってもいいんじゃないかって。



Aの世界を作るのが雨宮祥也なら、Bの世界を作るのは俺。



そんな感じでいいんじゃないかって。



言葉で表すのは難しいけど、俺の中ではイメージがついてる。



俺自身の、俺らしい世界一を作れば、それこそ栄光を越えられるって思う。




――新しい道が、新しい希望が、開けた。